ちはやふる 神代もきかず 竜田川
紅く染まる水 胸焦がすように
この想い 誰に伝えずとも
秋の風に乗せ
恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり
誰にも知られぬはず
広がる噂に 心乱れても
それでも秘める この胸の中で
思ひつつ 寝ればや人の 見えつらむ
夢と知りせば 覚めざらましを
あなたに逢えたなら 醒めたくない
この夜を永遠に 包んでいたい
来ぬ人を 待ち続ける夕凪に
焼く藻塩のように 身もこがれつつ
契りきな 涙を袖にしぼりつつ
波越えぬ誓いを 信じ続け
あなたの 影を探し 彷徨う夜
冷えた手を 暖める 戯れのともしび
夢の中でも 愛を囁いて
覚めないで このままの歳月
思ひつつ 寝ればや人の 見えつらむ
夢と知りせば 覚めざらましを
あなたに逢えたなら 醒めたくない
この夜を永遠に 包んでいたい